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Road to のど自慢~Bメロ~

執筆者の写真: 仁史 森本
仁史 森本
11 分前
読了時間: 2分

これは最近気づいたことなのだが、


「人生のタイミングは自分で作ることはできず、むしろ、他の誰かが作ったタイミングに自分が乗れるか否か、それこそが後の人生を大きく左右するのではないか。」


そう思うようになった。



―

「当選って…いや、恥ずかしいし普通に辞退だよなあ。そもそもステージで歌うのとか無理。」


そう思い、改めて手元のハガキに目を落とす。


「NHKのどじまん 予選会のご案内」


手書き調のロゴの隣、鶏のようなキャラクターのイラストが呑気に囀っている。

だが、その体にはしっかりと「の」のマークが刻まれており、ゆるいその表情とは裏腹に、課せられた役割を愚直に果たしているようにも見える。


そういう自分はどうだろう。

学習塾モリスタを立ち上げて1年。自分で言うのもなんだが、縁もゆかりもない長野市で、全くのゼロからここまで必死で駆け抜けてきた。

当初は10人で締め切る予定だった生徒数もいつの間にか2倍になろうとしている。

「全力指導」を掲げ、常に一人ひとりに寄り添った授業を心掛けていたつもりだった。

しかし、彼らのゴールである「受験」を、本当に自分のこと、家族のことのように考えていただろうか?

ここには勉強が好きではない子、苦手な子だって頑張って通ってきてくれている。

そんな彼らの背中を無責任に押す前に、まず私自身が身を以って苦手なことに果敢に挑戦すべきではないのか。


妻が何を思ってこの予選会に応募したのかはわからない。

何かとてつもなく深い意味を込めているようにも思えるし、単純に面白そうだったから、という理由だけなのかもしれない。


ただ、一つ分かることは、これは「妻が作った私のタイミング」だということ。


これに乗るか乗らないか。


その2択まで思考が絞れれば、もちろん答えは決まっている。


色々悩みはしたが、どうせやるなら予選会突破に向けて全力で対策をすべく、市内のとあるミュージックスクールに問い合わせのメールを送った。


予選会まで残り2週間

彼岸が過ぎ、朝晩が急激に肌寒く感じるようになった中秋の夜のことだった。


続く(たぶん)


 
 
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