Road to のど自慢~Cメロ~
10 分前
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「挫折のない人生はない。」
本当だろうか?
神様の物差しが目に見えない以上、人の苦しみや痛みを数値化することはできないし、比較することもできない。
「その気持ち、わかるよ!」
それって本当だろうか?
いつからこんなに曲がってしまったんだろう。
それに挫折は人を強くするが、優しくするとは限らない。
それでも
人は転んだときに差し伸べてもらった手の温かさに触れ、初めて優しさを知るのではないだろうか。
―
「プロとアマチュアの大きな違いって3つあってね!」
ミュージックスクールのM先生の声がスタジオ内に元気よく響いた。
「森本さんの場合、まずは声量!腹式呼吸からやっていこうね。それから、これは一番大事なんだけど、何だと思う?」
「・・・抑揚?いや、表現力ですかね?」
「違う違う!リズムだよ!のど自慢まで時間がないから今回は基礎からみっちり、ってわけにはいかないけど、できる限り頑張ろう!」
初めてのボイトレ。
担当講師のM先生はこの仕事が天職といった感じで、これぞまさに全力指導だった。
いつ以来だろう、今日の私は先生ではなく生徒としてレッスンを受けている。
長年しみついた自分の歌い方の癖を指摘され、直されるのは辛いと思っていたが、
“思ったよりずっと楽しいぞ!!”
それに立場が変われば見方が変わる。
今回生徒として授業を受けることで、これは色々と勉強になりそうだ!
それにしても・・・
「森本さん!私が見てきた中で一番緊張しやすいタイプだね!それでよくのど自慢に申し込んだね笑」
これには苦笑いするしかなかった。
直前の1週間で魂のレッスン×4回分というハードスケジュールをこなし、いよいよ「のど自慢予選会」当日を迎えた。
続く(たぶん)



